新鮮な宇治の石臼挽き抹茶をふんだんに使用した、味わい豊かな濃茶アイスクリームです。
福岡は小倉の「辻利茶舗」
こちらの商品は、福岡県北九州市の小倉にある辻利茶舗が販売しています。全国的に知られている京都は宇治の「辻利」のいわば親戚の会社です。創業は江戸時代萬延元年。お茶業界が隆盛の時代を迎えた1923年、当時九州最大の商都出会った小倉へ、京都本店より祖父母が支店長として赴任し、九州で宇治茶の販売を始めたそうです。現在では京都のお店とは完全に別法人となり、九州の「辻利」として独立しています。
「鮮茶」にこだわったアイス
辻利茶舗の濃茶アイスは、内容量90mlです。一見小ぶりに見えるのですが、中は様々なこだわりが詰まっています。
辻利茶舗は、茶葉を生鮮野菜と同じように捉え、常に新鮮な茶葉を提供できるよう会社独自の真空保存期間規格を設けており、湿度も調整された冷蔵庫で保管しているそうです。原材料である宇治の抹茶は石臼挽きされたもので、90mlの中に茶葉が2gも含まれています。
極限まで引き出された濃厚さ
蓋を開けると、濃い抹茶の色があらわになります。近年、抹茶フレーバーのアイスは市販品でも定番になりつつありますが、こだわっている抹茶アイスはとにかく色の鮮やかさと香りが違います。色は濃く、香りは人工的でないからこそ、爽やかでほのかに香る程度です。
先にご紹介した通り、90mlに対して茶葉の含有が2g。これは、これ以上茶葉を増やすとえぐみとなってしまう手前の量だそうで、アイスクリームとしてのバランスを考えながら、極限まで濃さを引き出しています。
スプーンですくった時の感触はざらっとしており、それだけでいかに茶葉が濃いかわかります。
苦味がしっかりした大人アイス
一口食べると、口の中に抹茶の苦味が広がります。甘みよりも苦味が優先されるのですが、後からほんのり甘さが追ってくるので、そのバランスに手が止まりません。ふわっと鼻に抜ける抹茶の風味が心地よく、茶葉の苦味もしっかり感じられるので、一口一口の満足度が高いです。甘ったるさの残らない、本格的で大人のアイスと言えるでしょう。
牛乳は富山県産のものが使用されています。なかなか珍しいです。生クリームが濃厚なテクスチャーのかなめなのでしょう。お茶屋さんだからこそできる、宇治の抹茶とミルクアイスのバランスにこだわった香り豊かで濃密なアイスは、寒くなる季節にもほっと一息つかせてくれる、そんなアイスです。
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