人形町の路地に漂う、至福の香り ~110年の歴史が紡ぐ、極上ほうじ茶ソフトクリーム~(森乃園)

人形町 森乃園 ほうじ茶ソフト

人形町駅から地上に出て、ふと香ばしい香りに誘われました。甘酒横丁から漂ってくるその香りを頼りに歩いていくと、「自家焙煎ほうじ茶の店 森乃園」の看板が。実は、ここは大正3年(1914年)創業の老舗ほうじ茶専門店。110年もの歴史を持つお店なんです。

店に近づくにつれて、ますます強くなる香ばしい香り。毎日店内で行われている茶葉の焙煎から漂ってくるその香りは、人形町の街並みにすっかり馴染んでいます。

人形町 森乃園 ほうじ茶ソフト

三代目が守り続ける伝統の技

特筆すべきは、三代目が受け継ぐこだわりの製法。なんと全国から100種類以上の茶葉を取り寄せ、その中から厳選したものだけを使用しているそうです。しかも、毎年の気候や茶葉の出来具合によって仕入れ先を変えるという徹底ぶり!

人形町 森乃園 ほうじ茶ソフト

そして驚いたのが、大量生産が主流の今でも、昔ながらの直火焙煎機を使い続けているということ。形の違う5台の焙煎機を使い分けて、同じ茶葉からも違う香りや色を引き出しているんです。これぞ職人技!

極上の一口、ほうじ茶ソフトクリーム

人形町 森乃園 ほうじ茶ソフト

そんな極上のほうじ茶を使って作られているのが、今回私が食べてみた「森乃園 ほうじ茶ソフトクリーム」(450円)です。見た目から既にすごい!一般的なソフトクリームより巻き数が多くて、ボリューム満点なんです。大きなソフトクリームってテンション上がりますよね。

人形町 森乃園 ほうじ茶ソフト

最初の一口で「おお!」と思わず声が…。まず鼻から抜ける香りが素晴らしい。スーパーやコンビニでよく見かけるほうじ茶味のお菓子って、ちょっと人工的な香りがすることありますよね?でも、これは違います。本物のほうじ茶をじっくり焙煎した時の、あの香ばしい香りがそのまま活きているんです。

人形町 森乃園 ほうじ茶ソフト

口に含むと、なめらかなソフトクリームの中にほうじ茶の風味が完璧に溶け込んでいて…普通のほうじ茶スイーツにありがちな渋みも全然なくて、代わりに上質なお茶の甘みと香ばしさがじわーっと広がります。

面白いのが、少し溶け始めてきた時の味わい。温度が上がるにつれて、ほうじ茶の風味がより一層強くなってくるんです。最後の一口まで、味の変化を楽しめちゃいます。

老舗の魅力は尽きない

店内には、定番のほうじ茶の他にも、「桜ほうじ茶」や「ミントほうじ茶」など、季節限定のお茶や、体に優しい「薬膳ほうじ茶」「甜ほうじ茶」など、約20種類ものほうじ茶が並んでいました。

残念ながら2階の甘味処は2024年12月1日に閉店してしまいましたが、1階では今でもこの絶品ほうじ茶ソフトと、こだわりのほうじ茶が楽しめます。2号店では和クレープもテイクアウトできるそうですよ。

人形町に来たら、絶対に立ち寄ってほしいお店。110年の歴史が生み出した極上のほうじ茶の味わいを、ぜひ体験してみてください!

アイスマン福留でした!Have a ICE day !!

森乃園甘味処「本店」
東京都 中央区日本橋人形町2-4-9「森乃園ビル」2F
TEL:03-3667-2666
営業時間:火〜金曜日 13:00~17:45(ラストオーダー17:00)
定休日:月曜日・人員不足により不定休の場合あり・年末年始
https://morinoen.jp/

投稿者プロフィール

アイスマン福留
アイスマン福留アイスクリーム・スペシャリスト
年間に食べるアイスクリームの数は1,000種類以上。2010年コンビニアイスに特化したレビューサイト「コンビニアイスマニア」を開設し、アイス評論家として活動を始める。2014年には『一般社団法人 日本アイスマニア協会』代表理事に就任。アイスクリームのスペシャリストとして TBS『マツコの知らない世界』をはじめ多くのメディアに出演。冬季のアイス市場を盛り上げるための「冬アイスの日」を制定するほか、全国から厳選したアイスが集結するイベント・アイスクリーム万博「あいぱく®」などを主宰。著書に『日本懐かしアイス大全』、『日本アイスクロニクル』、『ご当地アイス大全』(辰巳出版)等がある。
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